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2011年3月 2日 (水)

【代々木八幡DAYS ②】

RED CURTAIN初ライヴは渋谷のラママだった。

Mnoflyer1

対バンはレザレクション
青山陽一くん擁するグランドファーザース
そして木暮晋也くんたちのワウワウヒッピーズ(彼らも初ライヴ)。
ブッキングもまだしてもらえなかったので貸切料金を払うため、死に物狂いでチケットを売ったなあ。200人ぐらい入ったんじゃなかったかな。
ラママのブッキングマネージャーだった大森さんもそれで認めてくれて、次からは企画でブッキングしてもらえた。
ワウワウヒッピーズの登場は衝撃的だった。ムッチーvoの雄叫びと木暮くんのファズギター、そしてキヨシbとケンちゃんdsのリズム隊は既に独自の世界を完成させていた。やられた!と思ったなあ。
グランドファーザースも青山くんの独特な曲と西村哲ちゃんのギターにKOされた。太田さんbがスキンヘッドで怖かったのを鮮明に憶えています(笑)。

この時くらいまでは、僕も就職もあったので「とりあえずライヴまでは手伝うけど。」とか言ってたんだけど、すごくライヴでの高揚感があったのね。
この後どうするかという話になって、「やるんならちゃんとやろう。」と言ったのは憶えてる。
この頃から演奏していた『少年とスプーン』のデモテープには衝撃を受けた。
なんとこの5拍子の曲、詞と曲が同時に出来たと言う!
田島くんの才能を世に出すのが自分の役目だと思った。(それは多分オリくんもそうだったと思う。)

‘86年は和光大学の学園祭で演奏したあと、ファントムギフトの青木さんの紹介でミントサウンドのオムニバス『Attack Of Mashroom People』の話が来た。
田島くんと2人で幡ヶ谷のリハスタQUEにカセットMTRを持ち込んでドラムを録音した。
マイクは3本だけ立てて、BDとスネア、HHとシンバル3枚のみという潔いセットで録音。
しかしイキオイだけでしたな~。いまこんなに速く手が動かんもんな~。
ミントサウンドStinky小森さん宅で8trのオープンMTRにドラムのトラックを移してダビングし、年明けには 『Talkin‘ Planet Sandwitch』が完成。
これが春先ぐらいに出て状況が一変してくる。

Mashroom

オムニバス『Attack Of Mashroom People』にはいわゆるネオGSと呼ばれるシーンの人たちが多数入っていて、ここで繋がりが出来て87年春からはネオGS系のライヴに多数誘われるようになる。
そのなかでもRED CURTAINはサイケと言えばサイケだが、少なくともGSのくくりには入らないし異質だったように思う。
僕らもあれに乗っかってマッシュルームにしてたりサイケなものやってたわけじゃなくて、そういうシーンがあるのも知らずに60年代の音楽から80年代の音楽まで雑食状態で聴いてて手探りでゴチャマゼな音楽を作ってて、たまたまファントムギフトと知り合ったらそんなマニアックな奴らがいっぱいいて。。。て感じでした。
ネオGSというとキワモノぽいイメージが強いが、実際にはサイケぽい匂いのするバンドなら十把一絡げにされていた。
このオムニバスに入っていたバンドだけでも、
モッズぽいコレクターズ
初期ビートルズぽいストライクス
サイケで骨太なマディランプス20HITS
中野くんの踊りがカッコよかったヒッピーヒッピーシェイクス、
元ジューシイフルーツの沖山優司や80’s東京NWを代表するギタリスト・ブラボー小松などの先輩ミュージシャン、
僕の後にオriginal Loヴで短期間ドラムをやることになるヨシエちゃんがいたチーズなどのガールズポップ、
木暮くんたちのワウワウヒッピーズ
そしてネオGSの旗頭・ファントムギフトと音楽性はバラバラでした。

この頃の音楽シーンというと、一般世間的にはバンドブーム前夜。ボウイの大ブレイク直前だったりレベッカなんかが流行ってた頃。
ライヴハウスシーンではナゴムレコードが全盛期だったり、U2みたいなニューウェイヴ系のバンドが多かった様に思う。
ネオGSと呼ばれてたバンドたちは意外とみんな真面目に音楽を追求してた。
みんな何より【人と違う音楽を『ポップスとして』やる】
ということに関して追求心があった。
あの頃の所謂ニューウェイヴの人たちのスカした感じも、逆にナゴム系の感じもどうも馴染めなかった僕達にとってはそれはある意味居心地良かったし、ウチアゲでも音楽の話ばっかしてたよね。

Croco6Croco5

87年はラママを中心にかなり精力的にライブをこなしてた。
ネオGS関係以外のところからもライヴに誘われるようになって、僕ら単独の動員もちょっとづつ増えてきた。
お客さんも、GSギャルズが前で踊ってる一方、毎回最前列に陣取ってカセットで録音してる男子がいたり、ロリポップソニック(後のフリッパーズ)の小山田くんや小沢くんもいつもライヴに来てた。

演奏はとにかく虫のように突進するのみだった。
当時観ていた人は一様に「すげえヘタだったけどイキオイだけは凄かった。」と言う。
レコード会社も何社か青田買いに来ていたけど、演奏はイキオイだけだし歌詞も色恋の歌詞は殆ど無いしでどの話もまとまらなかった。
P-MODELの平沢進さんがライヴを観に来てくれた事があって、
「うーん、面白いと思うしやりたいことは解るけど、もうちょっと演奏を確実に。。」と言われた。
平沢さんはとても真摯にアドバイスしてくれて、何年か経って明大の学園祭で対バン時に挨拶に行ったら、その時は対等に接してくれてますます尊敬した。

Photo

一方、ストライクスの紹介で関西モッズ系人脈のヒビくんという人が企画したオムニバスに参加しないかと言う話が来た。
木暮くんの伝手で帝京大の講義室みたいな部屋でドラムを録り、ダテくん(現・魂列車1号)がエンジニアをやってくれて録音した『CAUTION』で参加する。
これは翌年忘れた頃に『GET SMILE!』として出た。

夏にはRED CURTAINからオRIGINAL LOVEにバンド名を変えることになる。
RED CURTAINだとサイケの感じが強いので、もっと幅広くと言うか一聴して何をやってるバンドなのか判らないバンド名にしたいと田島くんが言い出し、Feeliesの『クレイジー・リズム』の中の「オriginal Loヴ」という曲名をバンド名にした。最初は違和感あったけど、これは結果的には良かったと思う。

Mintxmas

オムニバス『Attack Of Mashroom People』が好評で、第2弾でクリスマスアルバムを出すと言うことになり、その録音も秋口にはしている。
ドラムはまたリハスタにカセット持込作戦で(たしか渋谷のペンタ?)、ダテくんがエンジニアをやってくれて録音した。
曲は、シャクだから隣の家に火をつけるという狂気のドゥーワップ『X’mas no Hi』。僕はシャッフル下手で苦しんだ。
僕もこの時期にはペイズリー・ブルーも手伝ってて、そっちでもこのオムニバス用に新宿のJAMスタで録音してる。
中森さんgマディランプスの仁見くんg吉本くんbノンちゃんkbで関西に2度くらいツアーも行った。腹の皮よじれるサイコーに面白いツアーだった。
秋には「オンリーユー」というミニコミのオムニバス用に下北沢のスタジオ・アンチノックで『Body Fresher』の録音もしている。

僕も就職もして昼夜無い仕事だったので忙しかったのだが、そこは若さに任せて仕事してリハしてライヴして呑んでと言う生活を送っていた。
のだが、ある店舗の仕事で1週間近く徹夜が続き、キレて記憶喪失騒ぎ。
どうもコケて頭打ってたらしく、その後2日ぐらいの記憶がない。
この頃流行ったリクルートのCMをもじって『週末、われを忘れる』と冷やかされた。
こりゃいくらなんでも体が保たんわと、88年春には会社を辞めて晴れてプータロー生活に。と言っても設計事務所でバイトはしていたが。

この頃、オRIGINAL LOVEでアルバムを作るという話が持ち上がる。。

>>【代々木八幡DAYS ③】 に続く・・・・・・・

※なにせ昔のことなので、記憶が曖昧なところがあります。時系列的にもしくは事実関係的に「こうじゃなかったっけ?」というご指摘ありましたらコメントお願いします~。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
実は、なんとこんなシロモノがリリースされることになってしまいました(汗)。

Redcurtain

『RED CURTAIN (Original Love early days)』
(WONDRFUL WORLD RECORDS  WWCD-005)

なんとインディーズ時代の1stにRED CURTAIN最初期のライヴテイク(at和光大学。多分4人編成になって2回目のライヴ。)を加えて、さらに九段会館での演奏をDVDで付けてあるとい う企画。。。。初期衝動というか余りにも突っ走りすぎのレアテイクが収められています。恥ずかしいっちゃ恥ずかしいですが、もう25年も前の演奏ですから な。客観的には見れますが(大汗)。

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コメント

数ヶ月前にoriginal loveにハマった者です。私が物心つく前のoriginal love(red curtain)のお話、ワクワクしながら読ませていただきました。「田島くんの才能を世に出すのが自分の役目だと思った」というところは何度読んでもジワッときます。
こちらの記事を読んでred curtainのCDを買うことを決意しました!

コメありがとうございます。
red curtainも、ちょうど30年前ですよ。懐かしいというかなんというか。
是非聴いてみてください。
若さにまかせたイキオイだけの拙い演奏ですが、ヤミクモな自負と気概だけはありました。
いまコレをやれと言われてもできません。そんな貴重な一瞬の記録です^^。

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